望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

年の瀬架橋


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年の瀬架橋


橋桁のかからない年の瀬

天上を垂直に地表へ
闇を切り裂いて妖気

怪しげな季節風は妖しく街は雪を促す閑古鳥
12を飾る電飾は化石ネオン


冬空よ 食物をはし渡せ
川よ 流れを止めるなら
冷えた味噌汁一杯を残してくれ
北風よ アルコールを含んで吹き荒れろ
いつの間に底無し空洞
何処かへ生活地盤を埋没してなるものか


橋にかける橋桁は宙に中ぶらりん

師走に架けたい橋桁を見出だせない
めずまりの雨水に師走は煙る


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