望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

相合は藪椿


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相合い藪椿


西日は斜面に光サークル

ポッと包まれる温もり感
藪椿二輪 ひそひそ声域
目と目 勘ぐりを捨てる
声かけ申し送りは真っ直ぐ
不快湿気を密に溶かし

雨滴をさっと走らせる
地に赤い傘を手向け母娘傘
朝日に艶やか素っぴん


人庭にあらば山茶花

一枚より数千枚めくるめく
ツーンと嗅ぐわしてパラパラ 視線慣れした視線返し
艶姿に感興する秘密は浅慮
山茶花よ 眺めていろどり


情けに媚びない
傾斜に自然で立つ
艶やかに包みあい母娘藪椿


純な藪椿へ純だ

怒涛 波しぶきの辛辣
塩分を岩へ砕いてやろう 
斜面から情けの庭に移植を説いてやろうか
錦の花舞台をみさせよう
一人ごとの中にそれ以上
思いを馳せようと空だ


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