緑ヶ丘
ラジオから小学唱歌
おとぎ話のラジオ放送
児童はセピア窓から聴いてる
昼間を冷静に描く児童
綿毛の着地点を追わない
両足で捕捉した野道の先
キラキラと見つめた
声をかけたいオジサン
懸命に君 君と窓をゆらす
手を差し伸べる程に蛙
ポツポツ湧いてくる星座
プラネタリウムの椅子で動かない
ドロンが映し出す宇宙
一つも流れない白雲へ
オジサンは母さんと呼んだ
緑ヶ丘へスキップした
感覚感性は合致しても
間隔は詰まらない
紙一重に光合成は行き戻り
林立する樹木より一歩先
一つ高い場所の相違
二人の心影は背比べ
地球を跨ぐ両足は冷え性
地下水を探索する一歩
一歩からスキップは正常へ
緑ヶ丘に晴れやかな日和