望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

秀でる路線


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秀でる路線
 
レールとレールに錆び付く不安
三枚羽は黒褐色に馴染まれた
残り一枚によせる意気地
傲られ煽られた中で四つん這い
萎びた花びらを抱き締めて
交互に支柱と庇いあった
 
鈍行汽車に乗車すれば凹凸
ゆるやかなカーブをガタン
ブレーキの茶錆びでゴトン
方向きやすい精神路線
藁をもつかみたい真っ直ぐさ
腹黒い砂糖水にかぶり付き
飲み干されるまで固形物
太い一本の起動は野原を通過
俯瞰する優しすぎた花弁
 
秀でる線路から決別 
花束を一路へ贈ろう
真っ当な花盛り蝶よ羽よ 
一人では遠い駅に二輪草