望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

グレープフルーツ対価

グレープフルーツ対価 コンバースハイカット スイングトップ 騒騒スクリーン 白いキャンバスは墨流しポッ感と靴底 スニーカーブルースなんかと自己破壊の総括 ロードショー割引券配布 ポプラ新芽の初々しさを口中へ スルメイカまでほろ苦さを咀嚼 ローストチ…

崩壊した3月以降

崩壊した3月以降 レストランに輝度は聖女 時節は一環した主義主張 水分で変容していく精神革靴 教養 雀をパーチク述べさせる 礼儀 冷感的な感謝を配してアレルギー能面 桜は冴えて泣きながら3月以降 魔法使いは老婆心ではなかった ソクラテスを違憲者と投…

からし菜まつり

からし菜まつり 四季折々 変革する角度 川土手の今昔に慄然たってからし菜 アクリル板に押し花と挟まれた強味 熟成のブランデー樽に上澄で答える葡萄畑を荒らすことはなかったオリーブ油に浸されても食味をまして土手に棲んだ見終わった桜桃を愛唱 ドンドン…

四角に鉄瓶

よすみに鉄瓶 竹藪に名を伐られた土蔵は黒白 赤土を塗られた壁を被り質実剛健は銀の太刀に存ずる座を外し円を共有 四角に一歩二歩足取りは並 足跡は浅く濃厚 湯ざめて青光る鉄瓶 竹炭を振りかけ千鳥足 竹繊維に馴染んだ航海は時の底に羞じらう真空の座を見定…

ミモザ露地

ミモザ露地 春を廻ろうと巡礼の鐘にミモザ まばらな不整脈 まばらにハート 菜の花畑で粉薬を待っている時間 粉雪をオシロイにして色眼鏡から逃れたい 春霞に自らを晒してボヤかした ミモザとミモザ 互いに反射 突如発展した脳内幽霊に泣きべそ ミモザ色の疎…

秀でる路線

秀でる路線 レールとレールに錆び付く不安 三枚羽は黒褐色に馴染まれた 残り一枚によせる意気地 傲られ煽られた中で四つん這い 萎びた花びらを抱き締めて 交互に支柱と庇いあった 鈍行汽車に乗車すれば凹凸 ゆるやかなカーブをガタン ブレーキの茶錆びでゴト…

小春凪ぎ

小春凪ぎ クレパス7色を駆使して照射 園児ぐらいになったかな春蝶々はサナギに情緒不安定 画仙紙に夫婦岩を描写絵心はサナギから青汁を書写名前2文字に執着してこそ 薮椿一輪 メシベに接吻 薮椿色 甘味な非現実より生色を我が手に点描 愛撫さながら反芻す…

空き家に紡いで

空き家に紡ぐ 蔦に蔓延られた空き家郵便配達 宅配便も行き過ぎすうっと古びた光景に紡がれる 黒ずんだ箪笥に古びた着物 赤子をあやす人は手拭いにモンペ姿 凍える夕暮れに立ち向かった 両手を合わせ悲境であろうと 家人は去り際に数えた唄 感傷にしたり観賞…

田舎むすび

田舎むすび 仕事師を手繰ってあの日 記憶の白雲はキラキラ さざ波 波飛沫に昇る心旅路春の雪を淡い心痛としのぎ我が家 鶯とともに春よ 白梅をこよなく愛した世間並に家をとまっしぐら早朝より日暮れまで田舎むすび 田舎むすびを日々とした仕事師 あの日の仕…

小枝に三叉路

小枝に三叉路 里山は谷間 水仙に似たあますだれ奥山への三叉路 サボテン種ビャクダンこの名前だと呼ばせた悔恨 愛おしさへ旅立った枝先は二股へ左右に行く末 小枝に新緑を求めていたい 方位磁石は南北を指してどっち いつ何処 愛おしさは360日 大枝三叉路に遠く…

ヘチマsponge

ヘチマsponge ヘチマ束子で濾過すべき云々 ヘチマ束子の繊維感に濾させる皮膚に波紋を描こうとしていた 三角刀を振り上げる限界 生き様を表に泥濘を進みながら 錆びない鉄瓶に刻む青い鳥耳鳴り癇の虫 銅板にノイズとしてリトグラフ深く彫り混んで傷も蒸れ 嗚…

ミニトマトにぬれて

ミニトマトにぬれて スイカ畑の空 昼間月に自己を重ねる私は沈むより愚か過ぎて夢遊病ミニトマトから本トマトへの道標青トマトだと契る痛切私は不満を洩らして鍬を打つ あの朝に君とは ほろ苦いトマト その外 心象は野菜サラダを断った今 君とは青トマト 明…

予期せぬ板挟み

予期せぬ板挟み 金色を仰ぐ先 羨望のもと見失う向地への整合 鰹節と卵に焦って冷飯の食事 予期せぬ爪研ぎは空白を引っ掻けて寛いだ自制心と味つけをカンナで研磨 カンナ屑と原木の悪夢を背負い切れず 我欲を枕に並べ土畑 枯葉と天空へ武勇を地にあろう

君とグリーン再起

グリーン再起 野原から雑食である狸 アスファルトを駆けて人ゴミを脱出すべきゲート赤い反動ボタンを未確認 狸の後方で風車は赤いボタンへ煽った 狸の鳴き声を知ってる君は真顔で話し掛けてきた僕は緑コンセットに非接触 冬枯れてイバラは凍える鋭さ 夕暮れ…

ときめき秋空7000m

トキメキ秋空 未成熟に光波動は指先から春めきトキメキ僅かな酸素で七色に到達壷洞窟を酒倉芳香で充実 更なる碧空を暗示して亀裂秋上空7キロ 碧空を割り切れないジェット音 自然発火した爆竹の狂おしさを発信 アケビの種子一粒を選別できない憔悴感 熱いブ…

イラクサ部屋

イラクサ蔓延る部屋 イラクサ部屋 イラクサ蔓延った日常部屋を行き戻り こんにちは イキイキ山河にありて幾年歳誰かさんよ 声を掛けたい あんた誰かさん違うのか次から次 玉水を蓄えたイラクサ部屋 話し掛けたい言葉でつまづく おーい猫 こっちこい子 路地を…

思いダイヤル

思いダイヤル 荒地の雑草に新たな名前 ダイヤルを回して読み込む1 2 3 4 567890昨日の草と命名していた 草地を突き上げる金の羽 明日草と言わしめて廻るふと回してるダイヤル 時間経過と連動するように明日を意識して回してる

雲早山恋うた

雲早恋唄 落ち葉と土の中間を彷徨 我が身の愚かさ支柱一本石つぶてを纏い固執する取手松葉を剣にして引き裂きかきむしる粒子を帯びた身体は錆びつく無音の恐怖 地鳴りはぐらぐら素足を叩く急がせる 幽かな感触で蠢く古人の唄 頭に抱えて道は遥か雲の果てに山…

田舎色こい恋人

田舎色こい恋人 月は白粉を施して沈降緑色スイカへ赤く火照り青白い冷たい膚の君となる水色透明の夏 熱い火照りを清流へありのまま透過雨粒に染み込んだ緑色魂草地を解放された自由運動冷たい膚を君となって貫く赤裸々に昇る生々しい君よ僕は醒めた緑の中に…

うぐいす色接続

ウグイス色接続 人里を遥かに茂みざざざ 深味をました地味はざざざ觜は丸く囀ずりは不器用鍵先の冷たさでしっかり木漏れ日に打ち解ける 完熟を目蓋に終着と治め 生梅の袂に心眼をはらして背伸びなし止まり木急傾斜の肌に細胞をさらり 垂直には下らない名残感…

荒野シンドローム

荒野シンドローム あの日その時点からシンドローム 顔を閉じて口をあけろ聞き耳を閉じて鼻をあけろ懐疑を転がして囁く声 宇宙へ伸びるその雄壮 荒野に翌檜よあすなろ 荒野の現実は早番だ 夜露から霜降る早朝へ待たされる 根になり草に生るまで待てと言う股の…

波浪をしのぐ室戸半島

私の住んでみたい都道府県は高知県の室戸半島だ 大野大地を筆頭する海岸段丘に日本原風景が広がる梁瀬の原生林を源流とする 野根川 その他の河川北川村 馬路村 山合の地区に柚子の香りは匂いたつ平野部の町 安田 田野 東洋 室戸市 奈半利町のなはり語感は哀…

無辺に雪景色

無辺に雪景色 ギスギスした四角い空間 氷柱を溶かす動体視力は性別を儚む掘り下げるほど自己を苛み覗かせる花弁一枚の刹那霜降るチェーン切れ自転車を押して気長糸切れた凧を引き寄せて愛だと熟思 白雪を秘めてさざ波を介さない堅牢度坦懐を雪に纏う素顔は女…

ロン毛エレジー

ロン毛エレジー 天秤に掛けられたロン毛 うすい髪を天骨より束ねる むさ苦しい居心地は快適 岩ナイフに転んだ居心地 辟易むしゃくしゃだ赤銅に焼けた強情は模造 紅葉を胸中に旅愁へブラウン焦げ付くロン毛を払わない焼き印を捺され痛恨の極み 雄叫びはむちゃく…

母心緒

母心緒 飾り棚に二枚の硝子板 冬曇りを拒否するように白 35枚目に飾った硝子板に娘はあの日のまま 一緒に歩いた夫は70枚目に微笑みをうかべる モビール硝子棒は乾燥した音をたてカランカラン 額は追憶を硝子棒に下した 大気の切れ味に過去へ捻れない老境は…

昼月に寝る

昼月に寝る 天上は特殊に遥けき人 七色すうっと光り傷つき背もたれに入る弱々しい白さで切れ切れ隠しとおす香水ブルー 肌荒れなしドーランに安堵どぎつい香水群を下に下に 高い位置故に春けき人影土足を詠む仕方なさ 切れ切れる絹雲をソラムシ 天空ブルーに…

影線路

影線路 ガタンゴトン 風になる 山奥に影は走って揺らぐ心意気も絶え絶えた 老夫婦は根を刈りとる精神衛生を保温する鍵 我が子は峠越えを拒否茅葺き家屋に売り看板 昨日まで山に抱かれた一人猟犬は檻の中に垂れ流し猫は杉林の元で山猫ガタンゴトン 杉林へ走る…

ビジリアン純色

マスク生活で感じること 新型コロナ流行でマスク効能効果を疑問視する者たちは騒ぎ立てるが 要するにつむじ曲がり天の邪鬼 差別をしないといられない馬鹿者だウイルスに効果を発揮せずとも 花粉症 アレルギー鼻炎 副鼻腔炎の患者はマスクを付けだして確実に…

コオロギ魂

秋服 秋冬はコーディネートでお洒落 ブルゾンも必須アイテム1980年初頭 テレビドラマ 甘く危険な香り 根津甚八がブルゾンをかっこ良く着こなしていた 私は根津甚八のブルゾンに似たジャンバーを着て根津甚八に生りきっていた十代後半からファッションに目覚…

母さんの輪っか

食欲の秋 カレーうどん 小学校時代 給食に出てきたカレーうまかった どれほどウマかったかと言うと「素朴なお母はんの味」なんせウマかった 給食当番の時は 自分のアルマイトの器にモリモリとカレーを入れた 当番の特権 ちぎった食パンにカレーをつけて食べる こ…