望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

年の瀬架橋

年の瀬架橋 橋桁のかからない年の瀬 天上を垂直に地表へ闇を切り裂いて妖気 怪しげな季節風は妖しく街は雪を促す閑古鳥12を飾る電飾は化石ネオン 冬空よ 食物をはし渡せ川よ 流れを止めるなら冷えた味噌汁一杯を残してくれ北風よ アルコールを含んで吹き荒れ…

赤色スウィングトップ

徳島市 菜の花畑 赤色スウィング 赤色スウィングトップ 一分を惜しんだその生き方DEEN 赤い反発を自主制作 赤いスウィングトップを纏ってもDEENはDEENであるためにDEENを制作赤色スウィングトップ季節外れなくDEEN一色芯 カラス色と対峙するぐちょぐじゃぐじ…

抽出番人

抽出番人 だ―だぁ 爆音のバイク奇声は疾走ローリング少年自転車は静かにジグザグ密告による抽出へ番人「平定仕切れない生活感が番人を静止画とする未来に据える番人は悲哀を抽出して見つめる」 内部フィルムに画角確度取り込む平定でバラけた抽出 機微にそぐ…

指先まで一路

指先に一路 心底に行き先を封じ表情を穏健へ醸し出す足先一路 劣化した靴底を嗜め 車椅子に声かけ 親父威厳は実地に構えた起立 地面に指先敬礼恭順は守備 整備して社会現実を軽やかに享受小柄な体格で不器用 円やかに柔和な軌跡を構築 人中に厚顔を漲らせた …

父性愛散歩

父性愛散歩 レトロな背広の老父細身 八十過ぎ 昭和世代カジュアルにきが引ける修身世代だろう 老父は車椅子と進む散歩 車椅子にかかる重量 それはすがる心情と体重 両肩に懸かるものを超越して気遣いは細身を支えるその年格好より頑健その細身をしならせて疲労困…