望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

2024-01-01から1年間の記事一覧

グレープフルーツ対価

グレープフルーツ対価 コンバースハイカット スイングトップ 騒騒スクリーン 白いキャンバスは墨流しポッ感と靴底 スニーカーブルースなんかと自己破壊の総括 ロードショー割引券配布 ポプラ新芽の初々しさを口中へ スルメイカまでほろ苦さを咀嚼 ローストチ…

崩壊した3月以降

崩壊した3月以降 レストランに輝度は聖女 時節は一環した主義主張 水分で変容していく精神革靴 教養 雀をパーチク述べさせる 礼儀 冷感的な感謝を配してアレルギー能面 桜は冴えて泣きながら3月以降 魔法使いは老婆心ではなかった ソクラテスを違憲者と投…

からし菜まつり

からし菜まつり 四季折々 変革する角度 川土手の今昔に慄然たってからし菜 アクリル板に押し花と挟まれた強味 熟成のブランデー樽に上澄で答える葡萄畑を荒らすことはなかったオリーブ油に浸されても食味をまして土手に棲んだ見終わった桜桃を愛唱 ドンドン…

四角に鉄瓶

よすみに鉄瓶 竹藪に名を伐られた土蔵は黒白 赤土を塗られた壁を被り質実剛健は銀の太刀に存ずる座を外し円を共有 四角に一歩二歩足取りは並 足跡は浅く濃厚 湯ざめて青光る鉄瓶 竹炭を振りかけ千鳥足 竹繊維に馴染んだ航海は時の底に羞じらう真空の座を見定…

ミモザ露地

ミモザ露地 春を廻ろうと巡礼の鐘にミモザ まばらな不整脈 まばらにハート 菜の花畑で粉薬を待っている時間 粉雪をオシロイにして色眼鏡から逃れたい 春霞に自らを晒してボヤかした ミモザとミモザ 互いに反射 突如発展した脳内幽霊に泣きべそ ミモザ色の疎…

秀でる路線

秀でる路線 レールとレールに錆び付く不安 三枚羽は黒褐色に馴染まれた 残り一枚によせる意気地 傲られ煽られた中で四つん這い 萎びた花びらを抱き締めて 交互に支柱と庇いあった 鈍行汽車に乗車すれば凹凸 ゆるやかなカーブをガタン ブレーキの茶錆びでゴト…

小春凪ぎ

小春凪ぎ クレパス7色を駆使して照射 園児ぐらいになったかな春蝶々はサナギに情緒不安定 画仙紙に夫婦岩を描写絵心はサナギから青汁を書写名前2文字に執着してこそ 薮椿一輪 メシベに接吻 薮椿色 甘味な非現実より生色を我が手に点描 愛撫さながら反芻す…

空き家に紡いで

空き家に紡ぐ 蔦に蔓延られた空き家郵便配達 宅配便も行き過ぎすうっと古びた光景に紡がれる 黒ずんだ箪笥に古びた着物 赤子をあやす人は手拭いにモンペ姿 凍える夕暮れに立ち向かった 両手を合わせ悲境であろうと 家人は去り際に数えた唄 感傷にしたり観賞…

田舎むすび

田舎むすび 仕事師を手繰ってあの日 記憶の白雲はキラキラ さざ波 波飛沫に昇る心旅路春の雪を淡い心痛としのぎ我が家 鶯とともに春よ 白梅をこよなく愛した世間並に家をとまっしぐら早朝より日暮れまで田舎むすび 田舎むすびを日々とした仕事師 あの日の仕…

小枝に三叉路

小枝に三叉路 里山は谷間 水仙に似たあますだれ奥山への三叉路 サボテン種ビャクダンこの名前だと呼ばせた悔恨 愛おしさへ旅立った枝先は二股へ左右に行く末 小枝に新緑を求めていたい 方位磁石は南北を指してどっち いつ何処 愛おしさは360日 大枝三叉路に遠く…