望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

秋冷の裁定

秋冷裁定 クサガメは野山へ甲羅干しだった 水瓶座に近付きたい一心不乱 傾斜角度15度 酩酊と弛緩 一点に一点で達した 飲まず喰わず即身甲羅になるとは澄まし顔満天は小粋な額縁 月光のみ射し込む枯れ萎んだ部屋一夜にして甲羅 落ち葉の布団で眠りについたま…

岸辺の貴女

岸辺の貴女 岸辺は季節の花により美化される花の心はバクテリアからの自立汚染された花の小さな胸に私は巣くいたい紫外線の言葉でバクテリアを死滅させるメタリック塗装にもなろう花は貴女であって 母性愛は木漏れ日に焦がれよ貴女の心の鼓動を口説きたい私…

限界峠の正義

限界峠の正義 岩石は鋭角な切っ先でむき出し 秋冷に若君は率先二輪 意識がいの正義 意志は罪悪群雄鋭角な岩に飛び込んで左側の権威 脳発信元の基地 スマホは天命にすりかわる秋山に紅葉なす動じない摂理痛感な秋模様 山中の三叉路に期待のランナー眠る 手と…

プラチナ魂

プラチナ魂 人に踏まれること 犬の立ち小便に戸惑う少なさ夜中の公園は男の隠れ家 美的希少を育み珍重 路傍の石を地中へ抹殺金銀への変化を許諾しない公園周囲ベンチで男は様になる女の咥え煙草 意味深な煙りを吹いて静寂 漆黒をかき混ぜ一等星の輝きと自己…

仏生山 街並み情景

高松市仏生山の街並み 街並み憧憬 嘗ての緑酒紅灯は楓蔦 西の空へ名残つよし茜色街並み古式蒼然 旅心は薄暗い灯の軒先に栖をかまえ一夜の投宿旅愁を東へ東の蒼空に天外とせん 空き家にこもった山伏のホラ貝 九字を切り祈祷 夕暮れに行脚する虚無僧着物を染め…

秋の泣き虫

秋の泣き虫 無知と知見を混ぜ交ぜ秋を感覚として捕捉野に鈴虫本体を見切る 黄金虫を取り巻く鳴き声 騒々しさに季節への正否を渦に巻かれる泣き虫五分の魂に気温の変化 木々の彩りで秋と認識した一寸の皮膚感覚 鈴虫を監禁 風情で秋 牢獄の中に無形の季節を造…

空気シャッター切れ

空気シャッターを切れ 空気重量エネルギー台風 破壊工作を目論んでくる +-かを判断 電流を流して破滅型に移行させてしまうのは思惑シャッター 温泉の浴槽に寛ぐ老紳士二人 孫 有名大学で何々 学識者の老紳士たる話しぶり空気は和んでも思惑の摩手空気の扉…

燦々と一粒あたり創成

徳島 海陽町 那佐の峰 山海謳歌 海中 生命出発点の根元に琴線を揺さぶる海流 塩分濃厚な海底で岩色に宇宙的種子を植え付ける過程黎明のあぶくに戻れない塩分を太陽に焦がしてゼロからの再生は太陽風にさらけ出す海底に沈み混む粉砕を逃れ聖なる三角すいを実…