望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

グレープフルーツ対価


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グレープフルーツ対価


 

コンバースイカット スイングトップ 騒騒スクリーン

白いキャンバスは墨流しポッ感と靴底

スニーカーブルースなんかと自己破壊の総括

ロードショー割引券配布

ポプラ新芽の初々しさを口中へ スルメイカまでほろ苦さを咀嚼

 

 

ローストチキンたれ代金 Xmas芳香は麻痺する方角に感性を拡散
ブロイラーの足 添加無し素生 

エキスポ70より薫香 懐中へと連続体

太陽の塔と水平に志向はあった

 

 


回想バス・ストップを出発


期限切れ切符は何回も重なり

春はあっという間

葉桜にソヨソヨと風はそつなく

グレープフルーツに塩 

対価は衝撃的な振動だった


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崩壊した3月以降


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崩壊した3月以降


レストランに輝度は聖女

時節は一環した主義主張 
水分で変容していく精神革靴

教養 雀をパーチク述べさせる

礼儀 冷感的な感謝を配してアレルギー能面 
桜は冴えて泣きながら3月以降

魔法使いは老婆心ではなかった

 

ソクラテス違憲者と投獄してしまうゴールド

喚こうと動じない重量感 時には幸運の金貨
馬鹿一をこき下ろす 受難を知らない作者面々
時点から自転しながらLEDライトを複眼に突き刺して不動心

月光仮面もぶっ飛ぶ新月の夜

自戒のない傲慢さはシシオドシから尺八の唇へと動いた
 

微妙という折鶴は悲嘆にくずれ夕日に照ろうとした

 

 

崩壊した3月以降 小春日和はサラサラくるよ


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からし菜まつり


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からし菜まつり


四季折々 変革する角度 
川土手の今昔に慄然たってからし


アクリル板に押し花と挟まれた強味

熟成のブランデー樽に上澄で答える
葡萄畑を荒らすことはなかった
オリーブ油に浸されても食味をまして土手に棲んだ
見終わった桜桃を愛唱

ドンドンと押水だ春歌

ソメイヨシノの下に群生は今
紫外線を体内で濾過もできる
音波に舞う見事さは失せようと時の雨
春にドンドンと謂わしめる

 

毎月 季節に圧縮される土手ドラマ
一つ檜舞台へ痛みを蹴って からし菜まつり


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四角に鉄瓶


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よすみに鉄瓶

 

竹藪に名を伐られた土蔵は黒白 
赤土を塗られた壁を被り
質実剛健は銀の太刀に存ずる
座を外し円を共有 四角に一歩二歩
足取りは並 足跡は浅く濃厚

湯ざめて青光る鉄瓶


竹炭を振りかけ千鳥足

竹繊維に馴染んだ航海は時の底に羞じらう
真空の座を見定めノーブル閃光

貴賤なし電流に畏敬の念 
球形荒野に鉄瓶であろう

 

一休み ひっそり缶けり

木霊は心音  もういいかい 
二筋 三筋 進路は未未


定石は澱んで盤上に白黒

重厚な大理石を配して四角
反転しない屈強さを鋭く
河原で丸石と転がる日々 片隅へ


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ミモザ露地

 

ミモザ露地
 
春を廻ろうと巡礼の鐘にミモザ
まばらな不整脈 まばらにハート
菜の花畑で粉薬を待っている時間
粉雪をオシロイにして色眼鏡から逃れたい
春霞に自らを晒してボヤかした
 
ミモザミモザ 互いに反射
突如発展した脳内幽霊に泣きべそ
ミモザ色の疎さ加減は空気感
戦争に何色と唄う窓口少女 
文芸 絵画に封印された裏腹
グローランプはピカピカ
ほんわかに点灯した蛍光灯
その彩はミモザ色 すんなり居眠り
 
今宵の色合いは占領から解放
七色濃淡から清水にミモザ
天上の月色に微笑み返し
露地から路地へ更新手続き

黄色ラッパを鳴らしてミモザ

 

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秀でる路線


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秀でる路線
 
レールとレールに錆び付く不安
三枚羽は黒褐色に馴染まれた
残り一枚によせる意気地
傲られ煽られた中で四つん這い
萎びた花びらを抱き締めて
交互に支柱と庇いあった
 
鈍行汽車に乗車すれば凹凸
ゆるやかなカーブをガタン
ブレーキの茶錆びでゴトン
方向きやすい精神路線
藁をもつかみたい真っ直ぐさ
腹黒い砂糖水にかぶり付き
飲み干されるまで固形物
太い一本の起動は野原を通過
俯瞰する優しすぎた花弁
 
秀でる線路から決別 
花束を一路へ贈ろう
真っ当な花盛り蝶よ羽よ 
一人では遠い駅に二輪草

 

小春凪ぎ


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小春凪ぎ

 

クレパス7色を駆使して照射

園児ぐらいになったかな
春蝶々はサナギに情緒不安定

画仙紙に夫婦岩を描写
絵心はサナギから青汁を書写
名前2文字に執着してこそ


薮椿一輪 メシベに接吻

薮椿色 甘味な非現実より生色を我が手に点描

愛撫さながら反芻する15日
その半分の眼差しでよかった


15回目の春 鶯の鳴き声よ独奏する我に戯れて

やっと辿り着いた小春凪ぎ
万年筆でしたためる妙味
油絵モナリザより確かな情愛


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