望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

波は降りしきる


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東洋町甲浦 白浜


今日は何故か 目的もなくさ迷った
気がつくと高知県東洋町甲浦にいた 遠浅のビーチがあり 夏は海水浴で賑わう 白浜ビーチである
私が初めて訪れた時の白浜ビーチは 何にもなく本家ビーチがあるだけだったが 今は道の駅が整備され 特産品を取り扱う売店があり 東洋町の新鮮な魚 野菜 名物ポンカンなどが購入できる

何年前に8月に入り10日ほど豪雨が続いた年があった
あれ以来 又 豪雨 ひどい状態だ
室戸triangleの海岸は 遥か太平洋から 不安の白波が押し寄せ 砕けては波の粒子が 空へ希望を求めて はじけていた 草と石とあるなら ただあるだけ 悲しくて  犬猫とあるなら 痛さ 欲しいを知るだろうが やっぱり悲しい 人間とあるから 愛を知り 欲望に翻弄され 命の重み 辛さを味わう
新型コロナ 異常気象 地震
今 何かにみいられているかの様に混沌とした不安の日々 
だからこそ命を見つめ 地道に
あることだ

 

 

波を降りしきる


思いがけない夏の行方

波に拐われそう防波堤
波消しブロックに身体ごともって行きそうな波浪
履物を脱ぎ捨て素足で踏ん張るスタミナは血潮
河原に寝て昔を嗅いで
石を拾い砂を掘って
湧いた水に顔は苦しい
毎朝たやすく洗顔する慣れた怒り顔
鏡に積み重ねた顔は拭きだまり 日焼けは塩を吹き出し
岬を間近にたち塞ぐ大岩

爪を剥がし血豆に鮮血
岩肌にかじりついて波を降りしきる
波は涙をまぜてびしょ濡れ


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