望郷いなか詩

田舎に燦々といきたい

繭 性春の七十歳


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欄の性春


繭の七十年は繭
青春期に母繭になるよりも
花を習いて花たる道


繭は七十歳
独り身の七十歳に酷と言い聞かせる訳
自炊を知らない
夜な夜な独り言
一人ベッドの中で流れない涙
涙を流して身体に染みついたのは罰を課す七癖

 

母繭を拒否した七十年
繭は七十歳の性春
セピア色の繭 化粧でカムフラージュ
燃え尽きるまで官能と性春の生涯


子繭のいくすえを見届けず蝶々になった母繭の親心
七十歳 繭の性春に頷くのは母心
母繭は母繭であったことを誇示したかった

母心は夏よりあつく


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